コミュニケーション授業 発表会①

2012.04.21

  • 体験学習

昨年度、中学3年生では、修学旅行の事前事後学習として「コミュニケーション授業」と銘打ち、演劇の手法を取り入れた授業を行いました。大変遅くなってしまいましたが、報告できずにいたクラスの活動を紹介します。

5組を担当していただいた多田淳之介さんの授業では、修学旅行から帰ってきたあとに、班ごとに、旅行先で撮ってきた1枚の写真を使って演劇の場面を創りました。

写真は班員全員が写っているもので、その写真の一分前から一分後までの出来事を班ごとに演劇にしました。実際に起こったことをそのまま演劇にするのではなく、その一枚の写真からイメージを膨らませて、場面を創作しました。

多田さんは「自分たちで話し合わなくては創れないということが、劇を創る上で大事なこと」とおっしゃっていましたが、修学旅行を再現するのではなく、新たに場面を創作することで、より活発な話し合いが行われていたのが印象的でした。

 発表会では、題材とした写真が背後にプロジェクターで映し出される中、各班が自分たちの作品を演じました。発表の途中で映し出された写真と同じポーズで静止し、同時にシャッター音が流され、「その後・・・」というテロップの後に演技を再開し、残りの物語を演じました。

発表会を終えた生徒の感想です。

「一枚の写真から劇を作らなくてはいけないので、難しかったが、数人でアイデアを出し合うと、いろいろなアイデアが出て、なんとか劇を完成させることができた。」
   
「一枚の写真からいろいろなことが見えた。いろいろなことが想像できた。一見普通の写真が、その前後の過程によって全く違うものに見えてくることがすごいと思った。」

「自分たち五人だけで考えて、演じて、それで自分たちが楽しむ分にはいいのだが、観客という、状況を何も知らない相手がいたときに、どのようにすれば簡潔に伝えることができるかを考える必要が出てくる、ということに気付いた。」

「人に何か伝えるという事の難しさを実感した。一人一人の意見をくみ合わせて一つの物をつくるというのは想像以上に難しかった。言葉にしてみたり、色々な方法を模索して一つの作品を作るのは楽しかった。」

楽しみながら表現活動を行い、修学旅行を振り返ったことで、生徒たちはさまざまなことを体験的に学んだようです。また、彼らの中で、中学三年生の修学旅行は、忘れられない思い出となったのではないでしょうか。

最後になりましたが、今回の授業を担当してくださった多田淳之介さんとアシスタントの方々に篤く御礼申し上げます。本当にありがとうございました。